(吸いもしない、葉巻に火をつけるフリをして)
やぁやぁ、みんなご機嫌よう。私も多忙なもので、このグランクラス乗車の人間だけが入室を許される東京駅のラウンジから失礼するよ。
別にVIPな僕にとってはドリンク無料とか関係ないんだけど、2杯、3杯と飲んでしまうのは、後々のお腹の具合にも関わるからやめたほうがいいとだけ忠告しておくよ。あと、てっきり改札内にこのラウンジはあると思っていたから、駅員さんに情けない声で「すみませ~ん、ラウンジに行きたいんでこの切符でいったん外に出させてもらえますか~?」とか聞いた過去もここだけの秘密で頼むよ。
それじゃあ、こんな優雅な僕にぴったりな、優雅な旅の模様をお届けするから、君たちも楽しんでくれたまえ。
この記事は、
連載『会社辞めて暇なんで優雅に北海道を旅してきた』の一部です。
前後の繋がりなどは下記、目次からご確認ください。
目次
0-〔導入〕目次と冒頭解説
1-〔旅行記〕東京~函館~八雲 ←今ココ
2-〔裁判所〕八雲 函館家庭裁判所八雲出張所/八雲簡易裁判所
3-〔旅行記〕八雲~札幌
4-〔北海道〕札幌市
5-〔旅行記〕札幌~余市
いやぁ驚いたね。ラウンジがあることもだけど、利用客ががいないのなんのって。んで、そんな状態の場所に結構な方が働いているんだもん。俺1人に対して、チェックイン対応、座席はこちらの人、飲み物をくれた人、立ち上がって撮影スポットを探す俺を不審者じゃなかろうかと適度な距離で常にスタンバってる人などなど。
そんな訳で、前回、そして冒頭で言った通り、北海道新幹線のグランクラスに乗って、東京から終点の新函館北斗駅を目指します。せっかくなんでグランクラスの説明記事でも載せますか。
走っているのは北陸新幹線と北海道新幹線だけだからか、意外と関西の人が知らなくて自慢したくてもできなかったり…。
それでは早速中へ
…
……
……ドキドキ
………ドキドキ
広いwwwwwww
言わずもがな、普通の新幹線は2列と3列の計5列シートですが、ここは1列と2列の3列シート。3人家族涙目。
リクライニングの箇所も豊富。あっちゃこっちゃ動かしたせいで、さっきのベストフィットはどこをどれくらいだっけ?と直すのが大変でした。
軽食、飲み物などは料金に含まれておるのです。完全にという訳じゃないだろうけど、基本は飲み放題。酒好きにはたまらんね。乗務員のお姉さんが注文を聞いて回ってくれるから、その人に頼めばいいのです。
そしてこのお姉さんが、あんなこんなイヤらしいサービスをしてくれたり…ということはございません。これが今後の課題やろね。JRの方、メモはしないでいいぞ。
用意された軽食に興奮し、何故か日本酒でなくグラスを手前に置くという迷采配。
料金に含まれているとはいえ、頼んだらこのようにセッティングしてもらうのは新幹線の中とは思えないサービス。
本日のメニューはこちら。こういうのって高級食材とかはもちろん嬉しいけど、かぼちゃとか普段食べている食材でも異様に美味しく調理してくれるから、またなんとかお金出して食べたいと思わせてくれるのがいいよね。大変美味しゅうございました。
とは言え、僕ちゃん庶民舌ですから、
軽食だけだと足りんだろうと駅弁屋で買った、この焼き鳥の方が印象強め。見た目ぱさついてるっぽいからどうかなと思ったんだけど、味が染み込んでちょうどいい具合で、酒が進む進む。
設備をいじったり、軽食に舌鼓を打っている間に外は雪景色。
途中停車の「いわて沼宮内」駅。日本の新幹線駅で2番目に乗降客数が少ない駅(1位は北海道新幹線内の「奥津軽いまべつ」駅)です。2016年の1日平均乗降客数は驚異の85人。通過する列車も多い中で、わざわざ停車する列車に乗れたのは、ここでは幸運ということにしておきましょう。
何本目かのビールを口にして、ひとまずお酒はここまでにしようと決意。このままアルコールが入っていい気分でお休みというのも悪くないですが、
どんどん雪が高く積もっていく様を見て、このまま新幹線で寝て目覚めたら即雪国に放り出されるというのはいろいろ危険だと思い、自制。
さて、新幹線の旅ももうすぐ終わり。青函トンネルを超えたら北海道に入ります。
トンネルの通過には20分以上かかるので、「青函トンネルは、工事着工から完成まで約24年かかり…」とアナウンスで説明してくれるのは、外が真っ暗で何も見えず、電波も入らない状態では意外とありがたい。
全長53kmあるこの青函トンネルは、交通機関用トンネルとしては世界2位(1位はスイスのゴッタルドベーストンネル、約57km)、海底トンネルとしては世界一の長さと深さだそうです。これはアナウンスでなくて、今Wiki先生で調べた情報。
そんなこんなでトンネルを出たら外はすでに暗く。2月の撮影で午後5時を超えていたら仕方ないね。乗車時間は4時間は超えたけど、椅子がよかったせいか、これからの旅に心躍っているせいか、そんなに苦には感じなかったかな。
という訳で予定通り、現状の北海道新幹線の終点である「新函館北斗」駅に到着しました。この駅名標に、さらに先の駅が書き加えられるのはいつになるのでしょうか。緑の顔の粋な車両、4時間半に及ぶ運行お疲れ様でした。
駅のホームに立ったものの、思ったほどには寒くはない。もちろん寒いは寒いし、普段より厚着をしているのでというのもあるが、刺すような寒さという感じではない。
待合室に行くと、都市部ではまず見ることのない絶対暖かいマシンが稼働。よく北海道の人は、寒いのに強いわけじゃなく、厚着だったり、寒さ対策をしっかりしているからというのがよくわかる。
この新幹線駅の残念なところは、ここ自体は函館の中心的な場所でないどころか函館市ですらない(北斗市)ということ。駅名の決定まで函館市と北斗市でだいぶ揉めたらしい。そんな場所にあるので、函館駅まで普通電車に乗り換えて5駅ほど行く必要があります。
少し時間があるので、外で寒さを体験することにします。
雪の存在感www
そしてやっぱ本場の雪は柔らかいですね。雪山をポコスカ殴ったり、キャリーをぶん投げたりして遊んでいました。傍から見たら完全に寒さで頭がやられた人です。まぁ、北海道を全部制覇してやろうというのだから、寒さはともかく頭がやられているのは間違いではないかもしれませんが。
暗闇に唐突に表れる駅舎は、中は暖かそうと感じる作りですね。なんか工事中の建物とかに貼られている完成予想図みたいな統率の取れ方にも見えます。
雪をじゃんかじゃんか切り裂く電車に乗って、この日の目的地である函館駅に到着。函館には何度か来ているのに、有名観光地の隣駅の五稜郭には行ったことがないことに今気づく…。
ホームに屋根はあるんですけどね、それなりに雪が積もっている状態。いちいち立ち止まってカメラをパシャパシャやってたら後ろに迷惑かかるかなと思ってたけど、結構な人数がパシャパシャやっていました。
駅前は地面がくっきりと!アスファルトに大興奮です。雪かきをしているからというのはあるでしょうが、周りの積もり方を見てもそこまでです。先ほどの雪を経験しているのが活きたかなと安堵の表情を浮かべていたのですが、
さすがに駅を過ぎたら雪かきも及ばず、ツルツルの凸凹。キャリーを使っての移動は本当にしんどかった。しかも通り雨のような形で、急に大雪に見舞われたり、それが晴れたりと心情が行ったり来たり。そんな中をスタスタと平然と歩ける地元の方はやはり凄い。
ホテルは頼んでもいないのに何故かツインの部屋をご用意。優雅がテーマといっても、さすがに一人でツインの部屋を使うのは、優雅というよりも「哀愁」に近い感情になってしまう…。これは涙じゃないもん、頭に積もってた雪が溶けて顔に流れてきただけだもん!
路線を優雅に戻すために、夕飯はウニといくら丼。わっはっはー、どうだ優雅だろ。
これの何が優雅って、このクオリティにあの値段を請求されて、ビシッと出したのがホント優雅だったなと心より思います。いや、美味しかったんだけどね、高ぇ。
という訳で、この日はツインのホテルで一泊!
次の日。
昨晩は結構降ったようで、朝早いこともありホテルの前は雪だらけでえらいことに。メインの荷物は部屋に置いたままで、お散歩がてら朝の行動開始です。
ロープウェイに乗って函館の夜景が一望出来る函館山が遠くに見えます。全市町村巡りの函館市編を撮るときには、ここでの夜景を絶対に入れたいところ。
そしてこれまた函館名物の一つ朝市。観光客はいっぱいいたのですが、その大半が中国だか韓国だかのアジア系の外人さん。昨日のウニ丼屋にもいたし、今でも観光業では訪日外国人向けサービスの需要は高そうです。
さて駅前まで戻ったところで、今度は市電でお出かけ。向かった先は、
湯の川温泉電停。その名の通り、湯の川温泉というのが出る地域です。函館空港から車で5分ほどの好立地です。
利用時間前だったのでお湯は出ていませんでしたが、足湯だそうです。このクソ寒い中、足だけ温まってどうなるかは試してみたいところです。
「啄木亭」、「万惣」という二つのホテル。本当はどちらかのホテルに泊まりたかったんだけど、ダメだったんだよね。別に泊まりたかったホテルを外から羨望のまなざしで眺めるためにこんな雪の中、出向いたのではありません。
これからこのブログは「裁判所」「北海道」「お遍路」「旅行記」を中心に構成されていきますが、他にもネタ候補があってこの時点では絞りきってはいなかったのです。
その一つが「旅行地理検定」。その名の通りの検定なのですが、実際に試験で取り上げられているようなところを自分の目で見て紹介することで、このブログを読んでいるだけで、検定合格が目指せるというものを考えていました。この湯の川温泉は、ほぼ毎回のように試験問題にされていることもあり、試しに来たわけであります。でもこのカテゴリでは、行き先が全国広すぎるので断念しました。
ほかにも「終着駅」というカテゴリ候補もありました。列車の止まった先・地点には何があるのだろうというのが気になり。という訳で市電の終点である「湯の川」電停にも行ってみました。
結局、ネタが多すぎて中途半端になるのが嫌なので、今のテーマのみで落ち着きました。ほかには「バッティングセンター」「駅弁」という候補もあったのですが、これは先人が結構いるので止めました。
湯の川電停の前には、湯倉神社というのが建っていました。とりあえず、いつも通りブログの成功と素敵な女性に出会えるように25円(二重に御縁)を納めてきました。どうせいつも通り、ブログにしかご利益はないでしょうが。
とまぁ朝のお散歩はこれくらいにしてホテルに戻ります。
ふっふっふー、そしてそのホテルで、この旅かなり楽しみにしていたものの一つ、優雅な朝食をいただくのです。
個人的に当ブログのライバルだと思っている旅サイト「トリップアドバイザー」の朝食のおいしいホテルにもランクイン。その朝食がこちら!
盛り付けセンスは勘弁してくれ。
手前のお肉はオーダーしてから焼いてくれる羊肉、恐らく、右の小分けの諸々も北海道産のものを使っているに違いない。左の海鮮丼は
こんな感じで好きなように盛り付けできるのだ。そしてどれも本当に美味しかった!やるじゃないかトリップアドバイザー、そんな高尚な名前をつけるだけのことはあるな。
それにしても困ったのが、もう少し食べようかと思った時に、どれをおかわりしようかなかなか決められなかったこと。結局、なかなかお替わりすることが少ない海鮮丼に落ち着きました。グランクラスや、ウニ丼屋は高いんでそうそうお薦めできないですけど、このホテルなら宿泊と朝食でも別段高い訳でもないと思うので、函館泊のときはお薦めです。
さて、お腹もいっぱいになったところで、次は久々の裁判所撮影へ頑張っていきましょう!!
と意気込んだのも束の間、
乗ってた電車が、野生生物巻き込んだか、エンジントラブルだか知らないけど(アナウンスはなし)、電車全く動かず…。外を眺めて、こんな雪の積もった場所でいったん外へとか言われたらどうしようと思いながらも、なんとか復旧。
裁判所撮影地である八雲駅に到着。ただでさえ、45分しか撮影時間とれない予定だったのに、この遅延によって残された時間は…
次の記事へ続く。