新訳 日本の歩き方

独身気ままに全国各地を3つのテーマに沿って旅をします

〔お遍路〕1番札所 霊山寺

その地出身の人が必ず怒るポイントってあるよね。茨城県の人に「いばらぎ」と濁点つけて言ったりとか、岡山県の人にきびだんごぶつけて、「オラ、お供につけやコラ」って高圧的に言ったら何故か怒られるとか。
徳島県の人にもそれがあります。

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徳島県名産の「すだち」「かぼす」と間違えるとガチ切れされます。今まで何度もそれをやって怒らせているのに、悪気があるわけでなく本気でどっちかわからなくなってしまうのです。
そんな訳で、今回から始まる長旅、徳島県産のかぼすサイダーを飲んで元気に始めたいと思います!


この記事は、
連載『霊的現象も命懸けも四国遍路の魅力なり』の一部です。
前後の繋がりなどは、下記、目次からご覧下さい。

 

目次
0-〔導入〕目次と冒頭解説
1-〔裁判所〕鳴門 鳴門簡易裁判所
2-〔お遍路〕1番札所 霊山寺 ←今ココ
3-〔お遍路〕2番札所 極楽寺 ~ 5番札所 地蔵寺
4-〔お遍路〕6番札所 安楽寺 ~ 10番札所 切幡寺
5-〔裁判所〕吉野川 吉野川簡易裁判所
6-〔お遍路〕11番札所 藤井寺 と地獄の始まり
7-〔お遍路〕12番札所 焼山寺
8-〔お遍路〕13番札所 大日寺 ~ 17番札所 井戸寺
9-〔裁判所〕徳島 徳島地方裁判所/徳島家庭裁判所/徳島簡易裁判所
10-〔お遍路〕18番札所 恩山寺 ~ 20番札所 鶴林寺
11-〔裁判所〕牟岐 徳島家庭裁判所牟岐出張所/牟岐簡易裁判所
12-〔お遍路〕21番札所 太龍寺 ~ 23番札所 薬王寺 と24番札所 最御崎寺まで

 

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年に数回訪れる、更新意欲が落ちる期をなんとか過ぎ、一応記事の更新を再開します。お待ちいただいていた方がいらっしゃれば、すみませんでした。
この落ち期なんですけど、単純に気持ち的に落ちているということもあるのですが、むしろすごく書きたいことがあるのに、どうして上手く表現できないんだと頭を抱えてしまうからというのが理由として多く、そこまで本気にならんでもと自分で慰めたりすることで払拭したりすることも。
この流れからお分かりになるかもしれませんが、これから書くことは個人的にかなり衝撃的な内容だったのですが、上手く表現できているとは今読み返してみても残念な出来です。でも、起こったことをありのままに書いていきたいと思います。

 

鳴門簡裁の撮影を終え、四国遍路の一番札所「霊山寺(りょうぜんじ)」についたのは朝の7時過ぎ。

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駐車場付近にあるのはこの小さい鳥居だけなんで、最初はここがお遍路最初の寺?とやや残念な気分に。まぁとにもかくにも出かけましょうかと車を出たのですが、

 

 

 


車のキーがない。
運転席のドアの手すり部分を見る、自分のポッケを見る、ドリンクホルダー見る、どこにも無い。
そこで思い出す。この霊山寺に着く直前に、飲み物を取ろうとしたら何かが引っかかって落っこちたのを。きっと、運転席か助手席の下に落ちているに違いない。

 


そこもない。
シートの脇、両シートの下を地面に這いつくばって目視し、手を伸ばすも何も見つからない。
時間はどんどん過ぎていき、8時に。この日は17時までに10寺を巡る数をこなす日だったので、時間のロスはマジででかい。
でも、8時になったのが功を奏し、レンタカー屋の営業時間に。こういう場合、どういう対処をしたらいいものかを聞いてみる。以下、会話。

○思い当たるところは本当に全て探しているか?
エンジンを切って、再度かかるようなら間違いなく車内にある。→かかった。
○もし無い場合は、借りたところ(兵庫。約130km)もしくは返すところ(高知。約150km)にまで持って行って欲しい。
○もしくは近くの営業所で、スタッフが一緒に探すというのはやらんでもない。

簡単に会話の内容を再現しましたが、実はここでもおかしなことが起きていていたのです。

 


携帯のアンテナはバリバリ良好なのに、会話がガサガサ途中で途切れ途切れになってしまっていて、頭が猛烈に痛みだしたのです(これ本当なのです)。
もうこの辺りで恐くなっちゃって、そういや大泉洋が「水曜どうでしょう」でお遍路企画をやっていたときもこの寺じゃないけど心霊現象が出ていたな、と。
でも、あっちは夜に回ってたから、霊的なものにあっても仕方ないけど、俺ばりばりの朝だしなぁ…などと思っていたけど、

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この俗な心丸出しの願いを持ってお参りしようなどというのが罰当たりと判断されたのかな。
とは言え、こちとら有給をしっかりとって、お遍路グッズも揃えてわざわざ来てるんだ、おめおめと帰るわけにはいかないんだ。
そもそもブログ繁盛が俗ってなんやねん。こんな俺の金が出ていくだけのブログなんだから、ちょっとくらい繁盛したっていいだろうに。心霊だか、俺のうっかりだか知らんが、絶対に負けないぞ!


という訳で、車で30分ほどのレンタカーの営業所へ。ロスは痛いけど、お寺の参拝時間とかを短縮すればギリいけるはず。この参拝を短縮という思考のほうが罰当たりな気もするが。
レンタカー屋に着いて、営業所の方々4人に手伝ってもらい捜索開始!本当にご迷惑をおかけしました…。
まずは全て荷物を外に出した状態でエンジンの切り替えしたり、営業所の周りをぐるっと回ってカギが車内にあることを確認。その後は工具は出さないまでも、よーそんなところ探せるなというところまで探す探す。いたずらしているとは思われていないだろうけど、ボンネットも開けて探してもらうも、それでも見つからず。
20分くらいは探してもらったでしょうか、営業所の方々も対応に困りつつ、同じところをもう一周調べなおすかとなったところで、

 

 

 


あった~!!
の声。手には確かにカギを持っている。本当にありがとうございますと頭を下げまくる俺。仕事で仮に1億溶かしたとしても、ここまで頭は下げません。むしろ開き直ります。
そこでやはり気になるのは見つけた場所。「お客さん、ドリンクホルダーから落としたんじゃないかって仰ってましたよね?」と言いながら、指を指した場所は、

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いくら画像を探してもいいのがなかったのでイメージ図ですが、この助手席のシートの下に謎のアミアミがありまして(ちなみに後日別の車を借りた時はなかったんで車種によると思うんですけど)、そのアミアミの中にすっぽりと入っていたようです。
下に落ちたとかでなく、シートにくっついていた状態です。その後、僕もそのアミアミを見たり触ったりしましたけど、シートに密着しているので手で引っ張ったりしないと中に潜り込むとかありえない場所で、もちろん僕はそんなことしていないです。

 


「お客さん、お遍路行かれているんですよね。じゃあ、神様にちょっといたずらされちゃったかな」
とその場は和やかな笑いに包まれましたが、ぞぞぞーっとしてしまいました。
心霊とか信じませんが、ブログのネタになるなら、甘んじて受け入れようじゃありませんか!だから、ブログとは関係ないところでは出ないでね。
以上、一切脚色なしのドキドキ体験でした。

 


そんなこんなで2時間のロスはあったものの、急いで取り返すぞ!
と息巻いたものの、またもや珍事が。レンタカー屋から同じく霊山寺の駐車場に着いたところで、社用携帯が鳴っている。しかも会社から。同じ部署の人にはお遍路に行くことを伝えているけど、さすがに別部署には伝えてないから、別部署の人かなと思いつつ電話に。

俺「はい、普通です」
会社「あ、普通さん、お遍路中にすみません。ちょっと、ご相談したいことがありまして…」


「お遍路中にすみません」だぁ!?そんな日本語、聞いたことねぇよ。言ったこともねぇだろうけど
ってか、お遍路中ってわかっててもかけてくんだな。身内の葬式中の次くらいにかけねぇタイミングだろうがよ。しかも、割とどうでもいい内容だったし…。

 


まぁそんなドタバタもありましたが、ようやく「一番札所 霊山寺」到着です。

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駐車場から、いったん外に出るとこの門を拝むことができます。一礼して門の両脇にいる仁王像に見守られながら中に入ります。

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他の寺も見た今だから言えますが、かなり小ぢんまりとしていると思います。でも一発目ですし、あまり広過ぎてもどこをどう回ればいいかわかりませんので、ちょうどいい大きさとも言えるかもしれません。
他の寺と比べても人は多いと思います。気分だけでもまず一番の寺に行くという思いからなのでしょうか。

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手水場でまず身を清めます。左手、右手、口をすすいで、最後に柄杓を立てて柄の部分をさっと洗います。手水場にタオルが設置されていることもありますが、基本的にはハンドタオルを持っていた方がいいです。

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本堂にお参りします。

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ロウソクと線香に火を点け、ブログ繁盛を願った札を納札入に奉納します。
思った以上にその3点をカバンから出し入れするのが面倒だったので、多分最近の白衣はファスナー付のポケットがついているので、そこに収納しておくといいと思います。

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ここ霊山寺は、本堂の割と中の方まで入ることができます。中で写真撮っていいのか知らんけど、特に何も言われなかったので。
ここでお賽銭を納めて、般若心経を唱えます。普通氏、初めての般若心経にドキドキしていたのだけど、結構周りの人は唱えずに帰っちゃうので、なんだか拍子抜けしてここでは声に出さず心の中で唱えて回れ右しました。

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大師堂にもお参りします。大師堂とは、弘法大師空海が祀られているお堂のことで、この四国八十八ヶ所のお寺には本堂と大師堂があるので、その二つをお参りします。手順は本堂と同じです。

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このお寺ならではの部分も堪能したかったのですが、さっきまでいじめにあっていたので時間がなく早々に切り上げる必要があり残念。
裁判所や北海道のように1つ1つの訪問にルールを決めるというより、行った痕跡をちゃんと示せるというのが今後も指針になりそうです。

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「どうぞ、“お接待”を受けていってください」
と言われて見てみると、地元の学生と思しき子らがなんかやっています。“お接待”とは、お遍路さんに対してお茶とかお菓子とか振舞うことで、四国の人たちにお遍路文化が根付いていると言われるのもこの“お接待”があるから。
こんなに人手がいるなら、車内の探索を手伝ってもらえばよかった…。
そんな思いもありつつ、お茶をいただき、

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こんな可愛らしい小物も。これから長い道中、きっとこれらが役立つことがあるでしょう(フラグ)。


そして最後に

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納経所に向かいます。駐車場からは真ん前だけど、歩き遍路の人にとっては探すのちょっとわかりにくい場所かもしれません。

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僕もあんま詳しくないんで、違いはわかりませんけど一般的には御朱印と呼ばれるものをこの御朱印帳あらため納経帳にいただきます。

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これをもらうために、時間設定をしているわけだから、忘れないようにしないとね。
とりあえず、今後も(ないとこもある)、本堂、大師堂、納経は必ず撮るようにしましょうかね。記事のルールはおいおい決めていきましょうか。


そんなこんなで1寺目は終了。滞在時間は40分ほど。初めての作法にあたふたしたけど、ポイントを押さえるだけなら20分もあれば十分という感じ。予習はしたけど、やっぱり緊張しちゃったね。


ひとまず今回はトラブルと1寺目ということで、ゆっくりペースでしたけど、次回以降はパッパッと進めて行く予定ですし、今後は更新がずれないようにしていきますので、またお付き合いください。


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