普通新しく始めることって入念に準備すると思いますし、僕もそのつもりでした。しかし、いざ札幌の地に立って、とても重大なポカをやらかしていたことに気付き、急いで本屋さんに駆け込み
この地図を買ったのでした。旅先でわざわざ2,500円もする地図を買うなんて、ホント贅沢旅だなと思いますが、これが僕を救ったのです。
そんなこんなで今回向かったのは、
こちら札幌市になります。
この記事は、
連載『会社辞めて暇なんで優雅に北海道を旅してきた』の一部です。
前後の繋がりなどは下記、目次からご確認ください。
目次
0-〔導入〕目次と冒頭解説
1-〔旅行記〕東京~函館~八雲
2-〔裁判所〕八雲 函館家庭裁判所八雲出張所/八雲簡易裁判所
3-〔旅行記〕八雲~札幌
4-〔北海道〕札幌市 ←今ココ
5-〔旅行記〕札幌~余市
一応、このカテゴリで本番の記事を書くのは初めてなので、訪問のルールをおさらいします。
●北海道の全179市町村(平成30年5月時点)を訪問し、その特徴を表す一枚画を作成する。
●作成する一枚画は、自らその地で撮影した写真を3枚以上使う。また、訪問前にそれなりに市町村の情報を調べることで魅力が伝わるものを心がける。
●訪問の手段は問わない。
●素材のうち、1枚はパノラマ写真、1枚はカントリーサインの写真とする。
●一箇所でカントリーサインを撮影した際、同時に隣接する市町村のカントリーサインを撮影してはならない。(別行程なら良しとする)
今回、問題として急浮上したのはこのカントリーサインの撮影という点。カントリーサインというのは市町村の境界となる道路上に設定されている標識のこと。
基本的に北海道市町村全クリアの旅では車移動を想定していたので、市町村間を移動中に普通に見つけられるだろうくらいで考えていたのですが、今回は大雪ということで移動手段を特に考えなしに公共交通機関に限定していました。
しかし冷静に考えたら、市町村の境目なんてきっと山のどっかとか、川を渡ってなどが多いはず。そんなところに公共交通機関を使ってアクセスできるか微妙だなぁということに気付いたのが札幌に着いてからなんです。圧倒的準備不足!
僕のスマホ内地図では県境はともかく市町村の境はわからなかったので、本屋に走り、地図を購入し、じっくりと対策を練った訳です。
札幌市に隣接しているのは、10市町あるのですが、完全に山の中にあったり、道があっても電車の駅から遠かったりで、なんとか候補を3つに絞り、その中でも2つは割と近い位置にあるので、そこにまず行ってみることにしました。
一つ目は江別市との境になる、JR函館本線「森林公園駅」付近になる国道12号線沿い。
二つ目は北広島市との境になる、JR千歳線「上野幌駅」付近にある道か、そこからやや先の国道274号線沿い。
カントリーサインを集めているブログなどはありましたが、その位置まで書いているものはなかったので、実行あるのみです。
森林公園駅に到着。隣の「おおあさ」駅は感じで書くと「大麻」となるので、ちょっとビクッとします。
なんか駅に関するネタないかなぁとWikipediaを見たら、開業年月日が1984年9月20日と僕の誕生日と全く一緒!小田和正、安室奈美恵、マラドーナの息子に次いでの9月20日会への参入おめでとうございます。きっと来週には忘れて除名しているとは思いますが。
昨晩泊まった札幌中心地は、道に雪は多少あるもののうず高く積もっている印象はかったのですが、この辺りはこの通り。中心地は雪かきがしっかりしているのか、少し離れると雪の量が違うのか。
地図の通り国道に出てしばらく歩きます。森林公園駅から歩く場合は、道路の右側を歩いてください。ヤマダ電機を過ぎたら見つけることができます。
あって良かった~。森林公園駅から歩いて来た人にとっては振り向く必要がありますが、割と見つけやすいと思います。道路の反対側には江別市のカントリーサインも見つけたのですが、近くに横断歩道がなく、今回撮影の必要もないので場所の確認だけとしました。
一応、こういうの残すとしましょうかね。
思いのほか早く撮影できたので、もう一つの候補地も目指すことにしました。
上野幌駅。なかなか閑散とした駅ではあるのですが、近くに野球が強い札幌日大高校というのがあるので朝夕の利用者は多いとのこと。ちなみにここの開業は1926年8月21日とのこと。さっきの僕みたいに、生年月日がまんま一緒だ!という人がいたら、100歳間近の方も見てくれているということで励みになるのでコメントよろしくお願いします。
本当に朝に高校生が通ったのか疑わしい、ろくに雪かきもされていない道を歩いていきます。
歩いてすぐのところに北広島市との境はあるのですが、そこは国道でないからなのかカントリーサインはなし。最初の交差点を左に曲がった次のポイントに向かうと、
良かった、こちらも見つけるありました。
運良く横断歩道が近くにあり、反対側にも渡れたので、
ついでに北広島市のも撮っちゃいました。
なぜに北広島市がクラーク博士?クラーク博士って北大の教頭じゃないの?と思って調べたら、かの有名な「Boys,be ambitious(少年よ、大志を抱け)」という言葉は北広島市の旧島松駅逓所で発せられたからとのこと。どこで言ったかとか細かい部分気にするなぁとも思いますが、北広島市訪問の際にはネタになりそうなので良かったです。
位置はこんな感じですね。
なんとか懸念されたカントリーサインの撮影は無事に終了。両方とも国道沿いだったので大丈夫だろうと思ってはいたのですが、一方で仮に車で撮影だったら交通量も多い道だったので、停めたりする場所を探すのに一苦労したかもという考えなんかも。今後も都市部の撮影は気を遣うかもしれませんね。
さて、ここから札幌の観光スポットをいくつか回ってみるとします。
僕って結構、全国のいろんな土地を回ってはいますけど、その地のド定番みたいなところって意外と漏れてたりするんですが、札幌もまさにそれで、何度か来たことあるくせに、観光地ってみんなが行きたい裁判所以外ほぼ知らない状態。なので結構楽しみにしていたりします。
まずは地下鉄の福住駅へ。札幌市内の電車もだいたい宿泊に使うすすきのと札幌の往復ばっかなので電車移動も意外と新鮮。
バスターミナルの4番乗り場を目指します。そんでバスに乗ることしばらくで到着したのは、
羊ヶ丘展望台です。ここは何があるかというと、
先ほど北広島市のカントリーサインでも登場したクラーク博士の銅像が建っているところです。たいそう有名なところですね。
これによると、北海道滞在は僅か9ヶ月だったとのこと。今でもその名声が知れているのは凄いことだとは思いますが、北大の初代教頭ということ以外実はあまり何をした人かは知らなかったので調べてみたりするから下書きに時間がかかるのです。学生時代にこの自身で学ぶという意識があればと思わんでもない。皆様も時間があれば是非。
北海道大学内にもクラーク像があるとのことでしたが、そっちは撮ることができなかったのは残念ですが、
この有名なアングルでの写真を、作成を目指す一枚画のパノラマ写真の一候補といたしましょう。それしても、このパノラマ写真というのは撮り慣れていないとなかなか大変ね。今後も苦労しそうです。
展望台というからには、別にクラーク博士がいるだけの場所ではありません。雪で何がなんやらですが、こんな見晴らしもあったりします。この視線の先には、
札幌ドームが見えます。北海道日本ハムファイターズのホーム球場などとして知られていますが、ファイターズは市とかと揉めてるとかで、2023年を目標に北広島市に新球場へホーム球場としての機能を移すみたいですね。
こんな記念碑もあるのに、札幌市はとちりましたね。
2004年4月2日に北海道日本ハムファイターズとしての開幕戦は西武相手に5対1で勝利。相手投手は当時の西武のエース松坂大輔。そのときの盛り上がりを北海道ならびに札幌の方には忘れずにいてもらいたいものです。
ズームの写真だけでなく、歩いて札幌ドームまで行ってみました。福住駅からこちらは徒歩で行くことができます。
お次は、市内の中心地に戻ります。
申し訳程度にテレビ塔をカメラに収めつつ、向かう先は
定番ではありますが、札幌市時計台です。
この白塗りの壁面が特徴的ですが、創建当初は壁は灰色、柱や窓枠は茶色に塗られていたとのこと。ちなみに、その創建を計画したのは札幌農学校(現、北海道大学)の2代目校長であるウィリアム・ホイーラー。初代教頭はクラークなので、2代連続で教頭が北海道に今も強く影響している建物に関わっているんですね。
しかし、この時計台ですが、今年の6月~10月まで修理のためお休みとのこと。新しくなった時計台を楽しみに待つことにしましょう。ちなみに、この撮影は2月だったので中に入ることは出来たのですが、面倒だったのでスルーしました。
それにしてもこの時計台ってのは、行ったことある人ならわかると思うんですが、意外と撮影ポイントが掴みにくい。周りに人はたくさんいるし、ビルに囲まれたような地に建っているから全景を撮れるような場所もなかなか無いし…。なので、上記写真のようにどうしても斜めからの写真が多くなってしまうんですね。それも悪くはないのですが。
せめて向かいの建物の2階にでも入らせてもらえるならば…とか思っていたら、
普通に行けるんすね、知らなかった。撮影テラスと名乗るほど、何か目印があるわけではないので、自分でスポットを見つけるしかないのですが、そこで撮った写真がこちら。
正面に全景をしっかりと捉えることが出来、割とお気に入り。このテラス、人も全然いなかったし、あまり知られていないのではなかろうか。
動き回ってお腹が空いたのでお昼にします。この時計台から3分くらいのところに、行ってみたいところがあったのです。
「Japanese Ramen Noodle Lab Q」さんです。知らないとなかなか入るには勇気がいる感じです。とある番組で紹介されているのを見て興味があったのです。
スムージーを置いているラーメン屋というのは珍しいですな。当然私は頼みませんが。
開店前ということで扉の外で待っていたのですが、書くか書くまいか迷ったのですが、店内から熱い開店前ミーティングの声が。決して怒っているとかではなく、なんというか意識高い系というか...。
全体的に漂う雰囲気から、ラーメン屋にさほど明るくない僕はやや不安にも思えたのですが、開店一番乗りで着座し、一番スタンダードな清湯醤油ラーメンを注文。僕が注文を終えるころには、店の半分以上が埋まっている人気ぶり。そして、待つこと数分、席に届けてもらったのがこちら。
見た目、非常にシンプルながら、やや高級さも感じさせる一杯。これがね、
……
……
……
……
……
美味いんだwww
簡単にいうとシンプルな醤油ラーメンをすげぇ美味しくした感じ。スープもさっぱりしてて次々と飲みたくなるし、麺も中華麺というより素麺に近い感じでスルスル入ってきて飽きが来ない。表現が下手なのはご承知の上でということで褒めているのですが、正直量的にこの一杯で僕のお腹では大満足とはいかないんだけど、ちょうどこの一杯分お腹が空いているとしたら最高の贅沢な一杯だと思います。
美味しかったです。御馳走様でした。
お次は北海道の友人に教えてもらったスポットへ。
ここも中心地からさほど離れてはいないのですが、道はこのような状態。車で走るのは気を遣うでしょうが、むしろ歩きだったら下手に除雪されて滑るより、これくらい残っている方がいいような気がしてきた。
着いたのは豊平館という建物。
最初の建築時は1880年に西洋ホテルとして建造され、最初の利用者は明治天皇だったとのこと。なんか今回はどえれぇ名前がいっぱい出てきますね。その後、要人の宿泊、祝賀会などに用いられ、1958年に現在の場所に移設されてからは、市営の結婚式場として利用され、重要文化財にも認定されたんだと。今も昼間は観覧施設として使われる一方で、結婚式場としての利用もあるらしい。
洋風な作りに確かに現代でも結婚式の需要はありそう。特別何が楽しい場所ってこともないですが、雰囲気を味わうという意味ではなかなか不思議な時間を過ごさせてもらいました。
建物の紹介を最後にもう一つ。
札幌駅から時計台の方向へ歩いて数分で右の方に見ることが出来、僕も以前から気にはなっていた建物ではあるのですが、
北海道庁旧本庁舎です。1947年まで内務省直轄で北海道を管轄した官庁で、今でも赤レンガが象徴的な建物として人気です。
庁舎内では、北海道の歴史などを紹介する展示室などもあります。確かに、クラーク博士やら時計台やら、豊平館やらこの北海道と西洋との繋がりみたいなところって気にはなるところなので見てみたい気持ちもあったのですが、なにより疲れてしまったので外観だけ撮って失礼することに。
かなり疲れているのは確かなんだけど、夜にもう一箇所出かけないとこの撮影は終われないのです。
目指すのはこの山のてっぺん。もちろん、徒歩で行くわけでありませんが。
普通の雪道は多少慣れたとはいえ、この坂道はキツい。よちよち歩きでなんとか登った先にあるのは、
藻岩山ロープウェイ乗り場です。先ほど羊ヶ丘展望台でも撮りましたが、このコーナーで重要な要素でありますパノラマ写真は、札幌市のはここしかないだろうと前から決めていたのです。
これはホームページから拝借したものですが、こんな写真をバシっと撮りゃあね、このコーナーの一発目としてビシッと締まる訳ですよ。
そんなこんなで意気揚々とロープウェイに乗車。
まだ灯はともっていませんが、なかなかいい感じじゃないですか。期待が高まります。
頂上に行くには、一度ロープウェイを乗り継ぎます。
そして、いざ頂上に到着!!
……
……
……
……
……
チーン…。
ここに来て大自然先生が非情なる暴力を振るってきました。曇り空&雪が降りだし全く下が見えません。
実は、ちゃんとロープウェイ乗る前のチケット売り場で今日は見れないと思いますよと優しくも寂しいご指摘いただいていたのですが、夜の撮影はこの日しかなかったので突撃するしかなかったのです。前日なら見れたそうなのですが、その日は寒いし面倒臭いとサボっていたのは内緒で。
この写真だけなら雪山で遭難したとも思えるかもしれません。まぁ事実、そんくらい強く雪は降っていたのですが。
恋人の聖地とやらにも当然人はいません。例え結婚を意識している相手でも、大雪の中でこんな山の頂上まで行こうと言われたらその人とのことは再検討に入るレベルだと思います、
唐突に表れたこの祠みたいなのに不気味さを感じつつも、雪が晴れることを願いつつ、その場に滞在するも全くその気配はありません。寒さは意外と大丈夫。パトラッシュもう疲れたよ的な意味でなく。
この展望写真をうまく加工して自分が撮ったことにしてやろうかとか、
このジグソーパズルを使おうかとも思ったのですが、当然決定打には遠く及ばず。御飯を吸収された悟空の前に残されたのが、デンデとミスターサタンしかいない絶望感に近いものがあります。
落胆しながら、帰りのロープウェイに乗っていたところ、
ちょっとしたタイミングでこれくらいなら撮ることができた。でも、もっと全面に広がる画を期待していたので、この写真はもちろんお蔵入り。
夜景が見れるか不安な方は、わざわざ足を運ばずともHPで頂上からの眺望をリアルタイムで配信しているのでそちらを確認してからどうぞ。
さて、困った。パノラマ写真はクラーク博士のはあるけど、かなりベタだし(藻岩山もだけど)、そのまま採用というのはなんか一発目のネタとしては芸が無い気がする。滞在は翌日の午前中まで。
ホテルで頭を悩ませていたところ、一つ候補が頭の中に。なんとか場所をネットで探し出し、そこでの撮影が上手くいかなかったら、クラーク博士にお願いすることにしよう。
最後の願いとばかりに降り立ったのが、南平岸駅。すすきの駅から7分程度の場所です。今回の旅で最も地味な駅といっていいでしょう。
柔らかい雪でさっくさっく行くでもなく、ツルツル滑るでもなく、もはやコンクリートの道のように歩きやすさすら感じる不思議な雪道を進んだ先に目指したのは、
こちらの一見いたって普通の公園。写真は概ねイメージ通りのが撮れた。ただ、札幌という大都市の紹介ページで誰も理解されないのは困ると思い、Twitterでお伺い。
「この写真だけで、どこにいるかわかった人は変態の称号を差し上げよう。」
これで反応があったらこの写真を採用、なければクラーク博士を採用と決め、待つこと数時間…。
「どうでしょうの公園?w」
まさかの大正解www「ninomi」さん、正解いただいたおかげで、新コーナーの一発目として印象的なものになったと思います、ありがとうございます!!
そう、この平岸高台公園は、大泉洋を世に知らしめた北海道が生んだ大人気番組「水曜どうでしょう」のOPやED(番組内では前説、後説などとも)に使われていた公園なのです。
この番組は私も大好きなので、北海道・札幌を代表する写真としてふさわしいだろうと撮影地に選ばせていただきました。
そんなこんなで素材も集まりまして、完成しました札幌市を表す一枚画はこちらにまります!
「~たまには贅沢どうでしょう~ 札幌市」
日々の喧騒から離れ、雄大な北海道の中心都市・札幌市の歴史を学び、いっぱいにかける思いの詰まったラーメンをいただく、そんな贅沢な時間をたまには過ごしてみるのはいかがでしょうといった感じでしょうか。
撮影素材:
・背景-平岸高台公園
・素材1-カントリーサイン
・素材2-クラーク博士(羊ヶ丘展望台)
・素材3-豊平館
・素材4-ラーメン(Japanese Ramen Noodle Lab Q)
とまぁ一発目はこんな感じでしょうか。このボリュームで北海道全都市なんて本当にできるのか心から不安になりますが、このコーナー楽しいwww
焦ることなくコツコツとやっていきたいと思います。
さて次回のこの連載最後は、札幌市のちょろっとこぼれ話と酒飲みである以上どうしても行きたかったある場所への訪問レポートになります。
次の記事へ続く。