新訳 日本の歩き方

独身気ままに全国各地を3つのテーマに沿って旅をします

〔旅行記〕札幌~余市

ここ数年、同じことをずっと言っているような気もするんだけど、体力が落ちた気がしててさ。でまた、この撮影ってのも結構疲れるんですわ。
仕事の営業の合間とかだったら、電車の中でちょっと一眠りなんてことも出来ますけど、旅行中はいちいちホテルに戻ってなんていられないし、漫喫に入ってというのもアホ臭い。そんなこんなで、ちょーっとだけだよ、ちょっとだけお休みしたいなぁと思って、この建物に入ったのでした。

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まぁこれがどこかは後で説明するとして、でも本当に旅行中の昼間にすごく眠くなっちゃったらみんなどうしてるんだろう
あっ、みんな俺みたいに一人じゃないからそういうのも我慢できるのか…


この記事は、
連載『会社辞めて暇なんで優雅に北海道を旅してきた』の一部です。
前後の繋がりなどは下記、目次からご確認ください。

目次
0-〔導入〕目次と冒頭解説
1-〔旅行記〕東京~函館~八雲
2-〔裁判所〕八雲 函館家庭裁判所八雲出張所/八雲簡易裁判所
3-〔旅行記〕八雲~札幌
4-〔北海道〕札幌市
5-〔旅行記〕札幌~余市 ←今ココ

 

hutuu-trip.hatenadiary.jp

 

 

このブログで全国を旅していることは正直楽しいと認めます。ただね、カメラ持って基本は裁判所の周りなど特に観光スポットでもないところをうろちょろする行為自体は一応、人目は気にします。撮影したはいいけど違う場所とか空振ったりしたら最悪ですから合っているるかどうかの確認も必要ですし、旅行用の着替えが入った重い荷物を持っている状況って場合も多いです。やっぱね体力使うんすわ。
そんな中、30分…いや15分だけでも寝れたら多分大丈夫って状況になっちゃって向かったのが、

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そうご存知、札幌地方裁判所です。……過去のブログでは裁判や裁判所について熱く語ってきたのに、まさか一休みポイントとして紹介するとは、失礼千万なことは百も承知です
これくらいデカい地域の裁判所だとだいたいロビーみたいなスペースもありますし(よく寝てる爺さんいるし)、法廷の前には待合室簡単なベンチくらいは置かれています。その時が12時くらいだったので、13時から始まる裁判の傍聴人だが早く来すぎたという体でいけば、少し一休みしていても怒られやしないでしょう。まぁ実際久々に傍聴する気だったし。ちなみに裁判中に法廷内で寝ていたら裁判長から怒られて退廷させられるからみんな注意しよう!
そしてなんやかんやで30分後、、、

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予定通り目覚めてやりましたよ、傍聴虎と呼ばれ畏怖されたこの俺がね。
では、いざ法廷にと思ったところ、というか目覚めた僕の目の前にオバさんというか汚ぇ婆さんが一人こちらをジロジロ見ています。あらやだ、いびきでもかいていたかしら///とか思っていたところ話しかけてきました。

婆「あなた、この前も来ていた人?
俺「え?来てないですけど」
婆「じゃあ、○○さん(多分被告人)の知っている人?
俺「いえ、知りませんが…」
婆「じゃあ、そっち系の人?

そっち系ってなんなんだよ!!
一般的な選択肢ですが、ここで一番除外していいのはセクショナルな方向的な話でしょう。いきなり、あの場で「ノーマルです」と言ったら、婆さんどんな反応したのかな。
次に可能性あるのは弁護士さんとか法曹関係者か聞かれたということでしょうか。でもバリバリ私服ですし、さすがに弁護士さんとかが法廷の前で居眠りはしないでしょう。弁護士複数体制の退屈な裁判で、裁判中に寝ている弁護士は見たことありますが。
そうすると、頬に傷がある系の人かという意味でしょうか…?ちなみに、そこで行われる予定の裁判の罪状は「銃刀法違反」「傷害罪」。十分ありえます。

俺「いや、あのぉ…」
婆「違うならいいのよ。○○さん(不明)が、来るって聞いたのに来ないんで困っててね」
俺「はぁ、そうですか…」
婆「でも、あそこから逃亡したとも聞いてないし、どうやって来る気なのかしら」

バヒューン!!(ダッシュで逃げる音)
これ本当にあった会話ですからね。なんだか、変なことに巻き込まれたくなくて、つい逃げちゃいました。裁判所はやっぱ、たまにそういう方に出会うのが困る。そしてそれがあるからやめられない

でも、裁判見たい熱があるからと別の法廷に向かいそこでやっていたのが「消費税法違反」「地方税法違反」「法人税法違反」という単体では珍しくないけど、3つ揃ってというのは初めて見たレアケース。傍聴するのは久しぶりなので、ワクワク(不謹慎?)していたのですが、
……
……
……
……
これがビックリするくらいつまらなくて(こっちのが不謹慎)
終始何を言っているのかさっぱりわからない裁判に辟易として、久々の傍聴は終わりを告げました。ただ、この連載記事の次には久々に傍聴記を載せる予定ありですので、お好きな方は是非。。

 


では、話を旅路のほうに戻します。

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前回、紹介した羊ヶ丘展望台で紹介できなかった話でも少し。

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羊ヶ丘展望台では展望施設だけでなく、かまくら歩くスキーという2018年ならではのアトラクションに溢れているのですが、しっかりかまくらにも入りつつ興味を引いたのが、

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さっぽろ雪まつり資料館。しまったー、雪まつり期間中に札幌市紹介の撮影に行くべきだったという後悔もほどほどに、やはり気になりますので入ってみます。雪まつりは、このコーナーが続く限り何度も北海道には行くでしょうから、いつかは出会えると信じましょう。

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1階入ってすぐは、雪まつりに関する過去のビデオや雪像制作にいたるまでの写真が飾られていて、そのスケールのデカさにこの時点でかなり楽しい。

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2階に上がるとポスター展示室雪像模型展示室があります。ポスター展示室は過去の開催予告のポスターが展示されておりなかなか楽しめたのですが、何故か写真には収めていないのでご容赦を。
雪像模型展示室に入ります。

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これ、全部雪で作ってたってことだよね?こんなこと出来たらいいなってことじゃないですよね?雪まつりマジで半端ねぇな。俄然興味が湧いてきました。
ムックの毛並みの一本一本を表現するとき、いったいどんな気持ちなんだろうとか。悟空の胸筋を表現するとき、それじゃ筋肉じゃなくてただの巨乳じゃねぇか!通称・雪親方にどやされたりしながら作ったんだろうな。

さっぽろ雪まつり公式サイト|SAPPORO SNOW FESTIVAL

来年は、つどーむ会場では1月31日から、大通会場・すすきの会場は2月4日からそれぞれ11日までの開催みたいなので、興味がある方は是非。2月ってことは、この撮影のちょい前にやっていたんだな、ますます後悔ですが、またいつか!

 


さて札幌から離れ次に向かうのはこの旅で最も行きたかったところの一つ。

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余市駅です。札幌駅から小樽駅を経由してだいたい1時間半くらいです。
ここ来た時点で何を目的としているか分かる人は分かると思う。
ヒント1

www.youtube.com

やっぱ中島みゆきっていいよね。20年後とかに、こういう歌唱力でずっと聴いていられると思える歌手っているのかね。20年後だと54歳か、何してるんだろうな…。
ヒント2、ってか答え

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そうここ余市はNHK連続テレビ小説「マッサン」の舞台で、ニッカウヰスキーの創業地なのです。念のため、さっきの中島みゆきは「マッサン」のOPね。

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正直ウイスキーだけの地だと思っていたのですが、ワイン産地でもあるようです。というかワイン醸造用のぶどう園は道内一の生産量を誇っており、そのほかにもりんご、梨、さくらんぼなども採れるんだとか。

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札幌周辺と違って雪も大量です。札幌もまぁまぁ積もっていたりしたけど、今回の旅ではめっちゃ積もっているところが大半だったから、札幌の積もり方がニワカに思えてきた。
観光客がお金を落とすのか、余市駅はそれなりに立派ですね。

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駅から真っ直ぐ歩くと着きます、ニッカウヰスキー北海道工場余市蒸留所です。
残念ながら時間が合わず園内のツアーには申し込めませんでしたが、勝手にとことこ行く分には構わないようです。あと車で来ているか聞かれました。当然それは、中でアルコールの試飲ができるからなんですねぇ~。俄然テンションが上がってきましたよ。

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明るい雪に囲まれた工場、見栄えはかなりいいです。

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ウイスキーができるまでのパネル。
僕って本当に理科がダメな人間でして、ビールやワイン、日本酒、今回といろいろなお酒の工場に行き、何度もこういった製造過程を見てきているんですが、お酒になるという変化が全く理解できませんで、酒好きでもこういうとこだけは楽しめないのです。本当に僕の理科の出来なさは引くんで具体例は出しませんが。

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それならこういう文字の方がいい。写真じゃ小さいと思うので、主要と思われる部分抜き取りますか。

1918年
竹鶴政孝、グラスゴー大学からスコッチ工場へ
スコッチの製造工程が外国人に開かれた最初で最後の例である。

1929年
竹鶴の手による、国産第1号の本格ウイスキーが誕生

1934年
大日本果汁株式会社設立。資本金10万円。
北海道余市に工場を建設。ニッカ原酒の貯蔵熟成を始める。

1940年
「ニッカウイスキー」「ニッカブランデー」発売。

1952年
東京都中央区日本橋に本社を移転。
商号をニッカウヰスキー株式会社(現社名)に変更

1954年
朝日麦酒株式会社(現アサヒビール株式会社)筆頭株式となる。

1965年
「ブラックニッカ」発売。

1984年
国産初のシングルモルトウイスキー「シングルモルト北海道」発売。
ウイスキーをストレートでちびちび飲む男、普通氏生誕。(9月20日)

 

こんなところでしょうかね。政孝がスコッチの本場で学んだのが、何の縁かちょうど100年前なんですね。時代背景は様々でしょうが、何故海外でわざわざ酒造りを勉強しようと思ったのか、これは毎度のごとくWiki先生に詳しく書かれています。分量も僕のブログと違ってちょうどいいし、読ませる文章です。興味のある方は是非。

竹鶴政孝 - Wikipedia

 

園内を少し歩きます。

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妻・リタの家を模したもの、確か。ガイドさんいないから分からないんだよね。俺、試飲したいだけだし

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政孝の銅像
自身も相当な酒豪だったようで、1日1本ウイスキーを空けていたとか。そんなん死ぬぞ。
ただ晩年は体に気を使い、3日で2本程度に減らしたとのこと。そんなん死ぬぞ。それでも85歳まで生きられました。立派。

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この怪しげな建物は第一貯蔵庫

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この中には原酒が貯蔵されており、確かにウイスキーの香りだけでなくアルコールも漂って感はあります。ちなみに木の樽の匂いも超いい感じです。この匂いだけでも酔う人は酔っちゃうのかな?断酒中の人はここ来て呼吸するだけでもアウト?

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お次はウイスキー博物館。大丈夫でしょうか、お酒に興味の無い方でもついてきてくれていますでしょうか。

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あ~、なんかこの雰囲気かっこいいなぁ。お酒はそれぞれ変わったかっこよさがありますけど、ウイスキーはまた格別なかっこよさを感じます。

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誰もが目にしたことがあるであろうニッカボトルに描かれているこのおじ様
ニッカ公式によると、世界初のブレンド業者と言われている(諸説あり)ウィリアム・ローリー(1831~1916)というWikipediaにすら載っていないレアな方とのこと。

ちなみにもう一説、イングランドの探検家であるウォルター・ローリーという説もあるとのこと。どっちも政孝亡き今ではよーわからんみたい。

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言葉に表しにくいけど、他のお酒には出せないこのかっこよさなんなんだろうな。お酒は全般的に大好きだし、むしろ店でウイスキーってあんま飲まないんだけど、家に常備しておくのはウイスキーの方がかっこいい気が……いや日本酒も捨てがたいか。でも、ちょっとかっこよさの種類が違うんだよな。
こんなところ来ちゃうとお金貯めて、家の中に酒の貯蔵庫を作りたいと定期的に描く夢を再度想起しちゃう。こんな旅ばっかしてたら無理だけど。

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ここでは実際にウイスキーを飲むことができます(有料)。このストレートでちびちび飲むくせがついてしまったらですね、悪いけどハイボールとかウイスキー飲料としては飲めないです。
心の中では葉巻を咥え、ウイスキーを一口。なんて優雅な時間の過ごし方なんでしょう。リアルな僕は仕事に追われヒーヒー言っていますが、確かにそのときは至福の時間を過ごす僕がいました。

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博物館を出て少し歩くと、土産物屋&レストランがあります。
ウイスキー樽を模したお菓子や、余市町ならではの果樹を盛り込んだジュース、ウイスキーグラスや各種ウイスキーなど多様です。
ここは本当に買うもの迷いました。目の前のアジア系の外国人の方は10万円近くの会計に涼しい顔をしていました。さすがにそうはいかんので、余市のボトルと、ショットグラスだけを購入。

そのまま二階のレストランへ。レストランでは、これまでの道のりでは全く見かけなかった観光客が大量にいたので店内で写真は撮ってないのですが、

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3種類のウイスキーを無料で試飲させてもらえます。ストレートで飲むこともできますし、氷、水、ソーダも置いていますので好きな飲み方でどうぞ。

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ちびちびと1人の時間をのんびりを過ごしていると、後ろの席にガイドさんに連れられた一行が着席しお話が聞こえてきました。この蒸留所はそれまで年間28万人が来場していたそうなのですが、「マッサン」の放映後は90万人ほどに。昨年も60万人が訪れたそうです。

僕は別にドラマを見たわけではありませんが、館内の資料や後日の資料調べなどで、きっと素敵な話だったんだろうなと思いますし、ドラマ好きの方は是非お越しになることをお薦めできます。あとこれはお願いなのですが、ブログに貼るためにさっきの中島みゆきの曲を探しまくっていたせいで、この記事を書いてる最中、ずっとあの曲がループしているんです。誰かこの頭の中の曲の止め方を教えてください。♪麦~は泣き、麦~は咲き、明日へ育っていく~♪

そんなこんなで、このブログになって最初の旅はこれにて終了。

 

新しい職場環境になり、自分の人生としても、そしてこのブログとしても新たな挑戦を始めた33歳。やっぱブログは俺の人生の歩みと一緒だと再認識。
これから、どんなブログとなっていくかわかりませんが、僕が生きている限りは続けていくつもりですので、引き続き私の人生の傍観者としてこのブログを支えていただけましたら幸いです。